リカーブボウ  リカーブリム  Hoyt 900CX

 

 HoytのNEXUSシリーズと同時期に市販されたCX900です。当時のHoytの主力であったG3リムが、Win&WinやSamick製リムとの矢速比較において劣っていたことから、その性能向上を目標に作られたと聞いています。赤と青の2種類の異なったデザインで発売され、これは青のデザインのほうです。

 ネジレ特性が良くなかったともいわれていますが、このあとすぐに990TXが発売され、製品寿命としては比較的短期間で終わってしまいました。

 

 MASTERSとのバット部分の比較です。リム全体のデザインはアッパー側もロワー側も似たようなものになっていますが、唯一リム基部のロゴの上下が異なっています。バット部バック側はクリア塗装され、カーボンシートの模様がプリントされています。MASTERSのように補強板が付加されている構造ではなく、この部分の段差はありません。

 リム基部のロゴはシールのようで、長期の使用で劣化によりひび割れてきます。

 

 フェイス側のデザインです。バック側に比較してあっさりとしたものになっていますが、やはり似たようなデザインで、一見ではアッパーとロワーの見分けができません。

 

 MASTERSとのリム形状の比較です。Hoyt社伝統のリカーブ形状で、リム先端側で短く深い反りになっています。

 

 リムチップ部の形状は、最近のものほど小型化はされていませんが、スマートに一体成型されていて補強板を付加したような形状ではありません。リム取り付け部分のバット部端を揃えて並べた比較で、スプリングブッシュ位置を揃えたわけではないので、厳密とはいえませんが、ストリング溝の位置が異なるのがお分かりになりますでしょうか。当然、Samick製リムとは異なった長さのストリングが必要になります。

 

 ポンド数が異なり、コアの素材も違うので、厳密な比較にはなりませんが、MASTERSに比較するとかなり厚みのあるリム構造になっています。