コンパウンドボウ  ランチャー(レスト)  NAP APACHE drop-away rest

 NEW ARCHERY PRODUCTS(NAP)社のドロップアウェイレストです。もともと米国の製品なのですが、中国で製造されていたようで、中国経由のほうが安く購入できます。カーボン素材で軽量化したニューモデルが市販されたため、この全金属製モデルはすでに廃番となっているようです。2010年代に発表され、頑丈で矢と接触する部分はすべてフェルトや防音パッドで覆われているため動作音が静かで、調整にレンチは不要という特徴があり、かなり人気もあったようです。しかし、金属製の頑丈さと引き換えにかなり重量があり、弓全体の重さに影響を及ぼしたことから、現在のカーボン製に変更されたようです。

 アマゾンでは異常な高値で販売されていたので、Alliexpressから購入してみました。

 


 ランチャーがリフトアップすると、フードのほぼ中心までアローシャフトを持ち上げる構造で、フードの幅が許す限り背の高い羽根も使えますが、フード自体は取り外せる構造のため、ハンティングのみならずターゲットでも需要があったようです。

 ランチャーアームにはフェルトが、フード内側にはゴムスポンジが貼られています。

 


 ツールレスで調整可能であることが、この製品の特長のひとつとなりますが、水平及び垂直方向の位置調整は、それぞれのレバー付きノブを緩めてから位置を設定し、再度締めこむことで固定します。ノブの周囲には複数のレバー固定穴が設けられているため、レバー突起が邪魔にならない位置に移動できるようになっています。

 リップコードの調整は大まかにしか示されておらず、弓を引いてランチャーが完全に立ち上がるコードの長さを基準として、それから1/4インチ短く調整するように説明されています。調整方法が微調整とは無縁な大胆な説明で、アメリカらしさを感じます。

 


 付属アローホルダーは長めのもので、使用する弓のアローシェルフの長さに合わせてカットできる形状になっています。

 リップコードを使用するドロップアウェイ方式のレストは、発射本数の少ないハンティングであればともかく、練習も含めて発射本数が多くなるターゲットでの使用では、その作動タイミングのズレが心配になってきます。そんな心配は微塵も感じさせない大胆さを持つ製品であり、もし確実にチューニングが決まれば、余計な心配をすることなくストレスなしに使用できるのではないかと感じます。