リカーブボウ  スタビライザー  TOPOINT PR602 

 カーボンスタビライザーで安価なものといえば、Cartel製を思い出すかもしれませんが、こうした製品はカーボンファイバーの切れ端を樹脂でロッド形状に固めただけで、必ずしもカーボン繊維の特性を生かしているものとはいえないようです。カーボン繊維にもグレードがあるので、よい材料を使っていない場合は繊維のグレードを明記できなくなるわけです。その点、この製品は3Kカーボン使用ということで、ロッド表面にもきれいなカーボンシート模様が浮き出ています。スタビライザーの性能は、ロッドの品質だけでは語れないところもありますので、ロッドが良ければすべて良しとならないのが難しいところですが、これまでにはなかった中国製スタビライザーのひとつといえるものだと思います。近年流行りのロッドが細めのタイプで、ダンパーやウエイトの形状の違いで3種類のモデルがあるようです。


 ロッドの品質がどんなに良くても、両端のネジ部の構造が弱いとロッドと金具が接着が剥離して空回りしてしまったりすることもあります。こればかりは実際に使用してみなければわからないところですので、使用して問題が出たら記事に追記しようと思います。

 エクステンダーは4インチのアルミ製の中空タイプですが、Cartel製のように中心が空っぽのタイプではなく、中心に芯があるタイプなので強度的な心配はないように思います。


 エクステンダーの両端はネジキャップの構造になっていて、内部にはゴムダンパーが仕込まれています。はたしてどれほど効果があるのかわかりませんが、手の込んだ構造です。センタースタビ一体での製品構成なので、エクステンダーのみの価格は不明確ですが、センタースタビ本体もそれほど高価ではなく、コストパーフォーマンスはかなりのものだと思います。いずれにしても、スタビライザーは外観や構造だけで価値判断ができるものではないので、実際に使用してみてから再評価してみたいと思います。

 


 ウエイト側の構造です。ウエイト自体はアルミ製で、見かけほどの重量はありません。ロッド側にはゴムダンパーが組み込まれていますが、可動範囲は大きくないためウエイト部分での振動吸収効果は大きくない感じです。ほかのメーカー製の製品でも外観のスタイルを優先し、この部分の可動領域が小さいものが見受けられますが、なぜ機能を優先しないのか残念に思う部分です。